新型コロナウイルスによる感染拡大で休業を余儀なくされた東京都練馬区のとんかつ店。地元に愛され続ける店を切り盛りする傍ら、商店街の振興にも尽力していた店主の男性(54)は、聖火ランナーにも選ばれていたが、火災で亡くなった。捜査関係者によると、油をかぶった形跡があったという。店先では2日、花を手向ける人たちの姿が夜になっても後を絶たなかった。
警視庁などによると、火災は4月30日午後10時ごろ発生。1階の一部が焼けただけだったが、男性は全身にやけどを負って亡くなった。
男性は商店街組合の副理事長を務めていた。5年ほど前には、商店街の店を紹介するチラシ作りを提案。店主の似顔絵をイラストレーターに描いてもらい、マップを添えた。一体感を高めようと、商店街全体で一斉に打ち水をする「打ち水大作戦」も手がけたという。
「とにかくまじめな人柄で、仕事が大好きだった」。近くで居酒屋を営む男性店主(52)は話す。各地に大きな被害をもたらした昨年10月の台風19号の際にも、男性は店を開け続けていたという。
しかし、コロナ禍で先月13…

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