雇用調整助成金、上限の引き上げへ 経済再生相が明かす

新型コロナウイルス

岡林佐和
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 西村康稔経済再生相は3日、新型コロナウイルス対応の一環で、企業が雇っている働き手に払う休業手当を支援する雇用調整助成金の日額上限を引き上げる方針を明らかにした。テレビ番組で、安倍晋三首相から引き上げ検討の指示が厚生労働省に出ていることを明らかにし、「その方向でします」と述べた。

 現在の日額上限は働き手1人当たり8330円。西村氏はフジテレビとNHKの番組に出演し、「首相も強い問題意識をもっており、『もっとできないのか』という検討の指示をいただいている」とした。引き上げる場合、雇用保険の財源でまかないきれず、一般会計のお金が必要になるとされる。今年度の補正予算は4月30日に成立したばかりだが、2次補正予算案の編成を含めて「できるだけ早く結論を出す」とした。引き上げる場合には「さかのぼって支給ができるように考えていきたい」とも述べた。

 企業の都合で働き手を休ませた場合、原則として直近3カ月の平均賃金の6割以上を休業手当で払うことが法律で義務づけられている。雇用調整助成金は、企業が支払う手当の費用の一部を助成する仕組みだ。

 政府は新型コロナ対応の特例として4~6月、助成率を最大で中小企業90%、大企業75%とし、さらに休業要請に協力した中小企業は最大100%に引き上げた。だが、賃金が高い働き手には日額上限がネックで、不十分との指摘が与野党ともに出ていた。(岡林佐和)

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