拡大する写真・図版商店街の空きスペースを間借りしてマスクの販売が行われていた=2020年4月30日午後4時19分、兵庫県尼崎市、柴田悠貴撮影

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 新型コロナウイルスの感染拡大とともに姿を消したマスクが、にわかに街角に並び始めた。各地の商店街で衣料品店や飲食店の軒先を陣取り、自動販売機や道路脇でも売られるまでに。中国などからの輸入品が多いとみられ、飽和状態にすらなりつつある。

マスクだらけの商店街

 雑貨店などが所狭しと軒をつらねる兵庫県尼崎市の三和本通商店街。4月末、20店ほどの店頭に箱や袋に入ったマスクが並んでいた。2枚で税込み500円の洗えるマスクもあれば、30枚3千円の使い捨て用もあった。一部の店主によると、同月中旬からマスクを扱う店が急増したという。

拡大する写真・図版尼崎市の商店街には、大量のマスクを取り扱う店もあった=2020年4月30日午後2時47分、兵庫県尼崎市、柴田悠貴撮影

 その一角で洗えるマスクを売る小売業の男性(38)がいた。約1カ月前、取引したことのある中国メーカーから、衣料品などを扱う男性の会社にマスクを売らないか提案があったという。激減した売り上げを補おうと5万枚ほど仕入れ、これまでに店頭や知り合いを通じて9割をさばいた。布を切り抜いたもので、ウイルスの侵入を防ぐ効果はほとんどない。2枚1組500円の価格だが、「輸送費などのコストを考えれば妥当な価格」と説明した。

拡大する写真・図版婦人服に紛れて販売されているマスク=2020年4月30日午後5時4分、兵庫県尼崎市、柴田悠貴撮影

 男性は天ぷら店も営むが、3月の売り上げは開店当初の1月の半分ほどに。家賃などを払った後の手元のお金は3千円。金融支援も受けられず、マスク販売は「当座をしのぐためには必要な商売」になったという。

拡大する写真・図版芋天などとともにマスクを販売する店=2020年4月30日午後3時45分、兵庫県尼崎市、柴田悠貴撮影

 厚生労働省などによると、世界的な需要の高まりを背景に、マスクの輸入価格は高騰している。50枚入りの使い捨てマスクの仕入れ価格は従来は1枚5~7円ほどだったのが、4月には約7倍に高まった。原材料の価格も高騰しており、店頭に割高な品が並ぶ要因になっている。

拡大する写真・図版商店街に並ぶ多くの店がマスクの販売をしていた=2020年4月30日午後5時2分、兵庫県尼崎市、柴田悠貴撮影

 一方、商店街を進むと、使い捨てマスクの箱が積み上げられている手芸用品店があった。周辺にマスクを扱う店が増え、在庫が余っているという。店員によると、子会社が中国にある工場でマスクを製造して5万箱を仕入れた。4月21日の販売初日には350万円を売り上げたが、ここ数日はその7分の1前後に。そこで価格を1箱3800円から3千円に引き下げた。店員は「あちこちで売られ、あっという間に客が減った」と嘆いた。

品薄と言われながら、「あんなところで?」と意外な形で販売されているマスクも。その驚きの実態は。

拡大する写真・図版弁当一つにつきマスク1枚を付けるサービスを行う飲食店=2020年4月30日午後1時40分、兵庫県尼崎市、柴田悠貴撮影

 マスクを景品に客を呼び込む店…

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