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 行方不明だった男性を、和歌山県警の警察犬「ヨハン号」が捜索開始から数分で見つけ、保護につなげた。ヨハンにとっては初めて無事に行方不明者を発見したお手柄。県警から刑事部長賞が贈られた。

 ヨハンは3歳のオスのシェパード。2017年4月に県警が初めて導入した直轄警察犬だ。これまでに捜索などで40回以上出動。行方不明者の遺体を見つけるなどしてきた。

 今回の捜索は4月14日の早朝。捜すのは前日夕から行方不明になっていたかつらぎ町の60代の男性だ。親族からの届け出を受けてかつらぎ署員らがその日夜から捜したが見つからず、出番となった。

 ヨハンは、男性が日頃から履いていたスリッパの臭いを元に捜索開始。前日に雨が降り、条件は悪かったものの、男性の自宅から1カ所目の交差点で立ち止まってにおいを確認した後、スタスタと進むこと数分。ピタッと止まった。鼻をあげたその先にスウェットにはんてん姿の男性がいた。

 署の中井喜隆(きりゅう)巡査長(31)が、親族から提供された男性が10代だった時の写真や聞き取りから作った似顔絵とそっくりですぐに男性と判明し、県警が保護した。ヨハンとともに表彰された中井巡査長は「ヨハンは本当にすごい」と謙遜する。

 ヨハンの指導手の庵野(いおの)勝信巡査部長(41)は「無事に発見できてよかった。ありがとうと伝えました」。ご褒美に普段より大きい骨型のおやつをあげると、ヨハンもご満悦だったという。(西岡矩毅)