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 食を通じて社会貢献する飲食店の団体「全日本・食学会」に所属する岐阜県内の料理人などが、新型コロナウイルスの治療にあたる医療従事者を食事面で応援する取り組みを始めた。営業自粛で苦しむ飲食店、食材の生産者、流通業者の支援にもつなげたいとの思いがある。

 岐阜市杉山町の会席料理店「たか田八祥」は4月25、27、28の3日間、新型コロナウイルスに感染した人が入院している市内の医療機関に計60食の弁当を届けた。

 食材は、JAぎふと市中央卸売市場が無料で提供。タケノコご飯や鶏のつくね、マグロの香り揚げなど10品目以上を調理し、弁当に詰めた。栄養面だけでなく、彩りにも気を配った。

 オーナーシェフで、食学会の常任理事を務める高田晴之さん(67)は「最前線で働いている人に安らぎと元気を届けたかった。喜んでいただけてうれしい」と話す。

 食学会は、飲食店が休業や営業自粛などで経営的に大きな影響を受けているため、材料費などとして1食千円を料理人に支払い、医療従事者に弁当をつくって届ける仕組みをつくった。

 すでに京都で始まり、東海地方では初の試みという。今後、県病院協会と調整しながら、日本料理のほか、イタリア料理や中華料理などさまざまな分野の料理人に協力してもらい、医療機関を支援する。

 高田さんは「暗いニュースばかりが続いているが、できることを前向きに取り組んでいきたい。活動の輪が全国へ広がっていくことを期待している」と話す。(松永佳伸)