「荷台は空っぽ」それでも運ぶ運転手 深夜の高速駐車場

新型コロナウイルス

川村直子
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 新型コロナウイルス感染拡大を受けた緊急事態宣言下のゴールデンウィーク(GW)。東名高速道路海老名サービスエリア(SA)の巨大な駐車場では、2日深夜、日付が変わる頃には一般車の台数が減り、物流トラックばかりが並んでいた。

 「こんなに駐車しやすいゴールデンウィークは初めて」。多くの運転手がそう口にした。帰省や行楽の車が激減した異例の大型連休で、高速道の渋滞はほとんどない。

 愛媛県宇和島市から豊洲市場へ鮮魚を運んだ帰りというトラック運転手(57)は「荷台は空っぽ。普段は帰りに一般雑貨を積むけど、コロナの影響でこのところ注文がない。収入は半減だよ」と話す。「今のところ変わらない」「便数は多くなっている。春になっても新しい運転手が増えないから」という人も。

 陽性者の多い地域への移動を繰り返すことに不安の声もある。念のため病院でCT検査を受け肺の画像を診てもらったという運転手は「大丈夫だったけど、これからは分からない。仕事柄、覚悟するしかない」。万一のとき家族にうつさないため、休日も車中泊を重ねているという。

 外出自粛要請下、生活に必要な物流を支えるドライバーたちは、仮眠などつかの間の休息をとった後、ハンドルを握りそれぞれの目的地へ向かっていった。(川村直子)

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