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 米国の優れた報道に贈られるピュリツァー賞が4日、発表された。最も権威のある公益部門は、アラスカ州の地方紙アンカレジ・デイリー・ニュースが「無法」と題した連載で受賞した。同州の田舎の3分の1のコミュニティーに法の執行機関が存在しないことや、数十人の元犯罪者が警官として雇われていたことなどを暴いた。報道の影響もあり、連邦政府は同州に支援を約束した。

 「無法」は、非営利の報道機関プロパブリカによるプロジェクト「地方の報道ネットワーク」の一環で、アンカレジ・デイリー・ニュース紙はプロパブリカの支援を受けた。プロパブリカの担当者は受賞に「地方のジャーナリズムが衰退する中、なぜ、強力な地方の報道機関が必要とされるのかを思い起こさせてくれる」と同紙に語った。

 また、今年から新たに音声報道部門がピュリツァー賞の対象に加わり、米メキシコ国境で難民申請を待つ市民らに取材したNPRなどによるポッドキャスト番組「ディス・アメリカン・ライフ」が受賞した。

 ピュリツァー賞は当初、4月20日に発表予定だったが、選考委員の多くが新型コロナウイルス関連の取材をしていたため、5月4日に延期となった。また、発表場所は例年、ニューヨークのコロンビア大学だったが、新型コロナの感染拡大の影響で、今年はカネディ事務局長が自宅から動画で配信した。(ニューヨーク=藤原学思)