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 新型コロナウイルスの影響が、四国遍路のお寺や門前の店にも及んでいる。札所でつくる「四国八十八ケ所霊場会」は巡拝者に朱印を授与する納経所の閉鎖を呼びかけ、約80の寺が応じた。四国遍路の開祖・空海が、醍醐天皇から弘法大師の名を贈られて1100年の節目の年に、門前の宿や店は苦境に立たされている。

 讃岐山脈をあおぐ山奥にある88番札所の大窪寺(香川県さぬき市)。大型連休シーズンは例年、お遍路さんや国内外の観光客でにぎわうが先月30日、境内はひっそりと静まり返っていた。白装束や金剛杖を手にした人の姿は見られず、「フジの花を見に来ました」という地元のお年寄りが数人だけ歩いていた。

 ここは四国の札所を順に巡ってきたお遍路さんが最後に手をあわせる「結願(けちがん)の寺」だ。うるう年の今年は、例年とは逆方向に回ると御利益が増すという「逆打ち」の年にもあたり、遍路旅を終える人と始める人とで混雑するはずだった。

 だが、政府の緊急事態宣言の全国への拡大を受けて、霊場会は先月18日、各寺に納経所の閉鎖を文書で呼びかけた。大窪寺は同23日から納経所とお守りの授与所を閉鎖している。

宿もうどん屋も苦境

 お遍路さんをもてなしてきた門前の宿や飲食店からも人影が消えた。納経帳などの遍路用品や土産物を扱う「飛猿閣」店主の沢伸治さん(54)は「お客さんはゼロ。お寺が納経を受け付けなくなると、参拝者が用品店に立ち寄る必要もなくなります」と漏らした。

 お遍路さんが結願の日によく利…

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