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 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、政府や各自治体は、いわゆる「3密」になりやすい飲食店などに休業を要請している。このため、緊急経済対策には、休業などで売り上げが大きく減った中小事業者に最大200万円を給付する「持続化給付金」制度が盛り込まれた。

 給付金の対象は、資本金が10億円未満の中小企業や小規模事業者。フリーランスの個人事業者も含まれる。条件は、今年1~12月のいずれかの月の売り上げが半分以上減っていることだ。減った月の売り上げの12カ月分と、昨年の総売り上げの差額が給付される。給付金の上限は法人が200万円、個人事業者は100万円となっている。

 申請の受け付けは5月1日に始まった。対象企業は、昨年の確定申告書類の控えや、売り上げが減った月の売り上げ台帳、振り込みを希望する銀行口座の情報などを専用のホームページ(https://www.jizokuka-kyufu.jp別ウインドウで開きます)を通じて提出する。通常は申請から2週間程度、最速で約1週間で給付金が振り込まれる。

 ネット上での申請は難しいという事業者向けに支援窓口も設け、予約制で説明を受けながら、その場で申請手続きができるようにする。コールセンター(0120・115・570)もあり、6月までは毎日午前8時半~午後7時に電話相談を受け付ける。

提出書類、代替できるケースも

 とはいえ、給付条件となる「売り上げの半減」を証明するのが難しい事業者も多い。中小企業向けに経営支援をするライトアップ(東京都)が4月中旬に給付金に関する電話相談窓口を設けたところ、最初の1週間で約1800件の相談があった。多くが申請手続きについてで、「確定申告の書類が手元にない」といった相談もあったという。

 経産省のホームページ(https://www.meti.go.jp/covid-19/jizokuka-kyufukin.html別ウインドウで開きます)では、こうした場合の対応例を紹介している。たとえば、昨年の確定申告が終わっていないなどの理由で確定申告書類が手元にない場合、2年前の確定申告の書類か、事業収入を証明するもので税理士が押印や署名をした書類を代わりに提出することができる。

 また、昨年の途中に創業したばかりの企業は、比較できる前年の売り上げがない。その場合は、昨年の月平均の売り上げを計算した上で、今年のいずれかの月と比較する。半分以上減っていれば、昨年の月平均の12カ月分との差額が給付金として支払われる。

東京・大阪府など独自協力金

 また、こうした国の給付金だけでなく、各自治体が独自に「休業協力金」などの名目で休業要請に応じた中小事業者に配る給付金もある。

 東京都は休業に応じた事業者に協力金を出す。金額は、1店舗の場合は50万円、複数の店舗を営業する場合は100万円だ。大阪府でも、休業要請に応じた個人事業者に50万円、中小企業に100万円の支援金が出る。休業要請を決めた都道府県のうち、多くの自治体が協力金を用意した。

 政府は、休業による個別企業の損失をすべて補償することには否定的だが、緊急経済対策には地方自治体に配る臨時交付金が計1兆円盛り込まれており、各自治体がこれを休業協力金の財源に使うことはできるとしている。

 ただ、緊急事態宣言の延長で休業が長期化するなか、こうした給付金や協力金だけでは足りない、という声は多い。このため、休業中の家賃の支払いを支援する追加対策が与野党で検討されている。(新宅あゆみ)