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 全国で新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の延長が決まった一方、基本的対処方針が改定され、特定警戒都道府県ではない34県では、一定の感染防止策を前提に社会・経済活動の再開が一部容認された。多くの県で5日、感染対策と経済活動の両立を図ろうと、地域の実情に合わせた検討が進み、方針が公表された。休業要請について全業種で解除する自治体がある一方、現状を維持する自治体もあり、考え方にばらつきが出ている。

 宮城県は5日、県内の遊興施設や飲食店などに出していた休業や営業時間の短縮要請について、7日から全業種で解除すると発表した。県内では4月29日以降、感染者が確認されていない。県境をまたぐ移動や接待を伴う繁華街の飲食店への出入りについては、5月31日まで自粛要請を継続する。

 青森県も飲食店や商業施設を対象にしていた休業要請を6日で終了すると発表した。市中感染や持続的な感染発生がないと判断したためで、不要不急の外出自粛についても要請を取りやめる。

 感染者が増えていない宮崎県は、休業要請をしていたスナック、バー、カラオケボックス、パチンコ店などについて、11日からは「3密を避ける」など県の独自方針を守る条件で営業を認めた。県外からの来訪は「極力自粛」とした。

 大分県は、観光施設や商業施設には入場制限などの防止策の徹底を月末まで求める。パチンコ店なども「3密」対策が取られれば再開を認める。

 一部の業種を除き、休業要請の解除に動く自治体が多い。

 栃木県は必要に応じた入場制限や「3密」対策を条件に、大部分の業種で営業再開を認める方針だが、接待を伴う飲食店、スポーツジムなどは除くという。飲食店にはアルコール類の提供を「午後7時まで」と要請していたが、撤廃する。

 静岡県も休業要請をする施設の対象を減らす方向。7日以降は映画館や博物館、商業施設や学習塾などを要請の対象から除外すると決めた。群馬県は、ホテルや旅館に対する休業要請を解除すると発表したが、遊興施設や商業施設への休業要請については今月末まで継続する。

 鹿児島県は7~20日に休業要請する対象を、キャバレーやバーなどのうち接待を伴う飲食店や、カラオケボックスなど4種の施設に絞った。

 三重県は、休業要請対象施設を大幅に縮小し、引き続き休業を要請する対象は、ライブハウスやスポーツクラブなど、他県でクラスター(感染者集団)の発生事例がある施設や、パチンコ店など三つの「密」の発生リスクが高い施設に限定した。一方で、これまで営業時間の短縮を要請していた飲食店については、適切な感染防止対策を求めたうえで、通常営業を認めることにした。

 また、イベントや集会は「原則中止または延期」としつつ、最大で50人程度の規模で県外からの参加者が見込まれないものについては、「開催可能」とした。

 一方で福島県は、映画館やパチンコ店などに出していた休業要請について、7日以降も継続すると発表した。県内で新たに判明する1日あたりの感染者は減少傾向にあるものの、まだゼロが続く状態ではないことに加えて、特定警戒都道府県になっている茨城県と隣接していることも考慮したという。

 奈良県も「ここで措置を緩めると一気に感染拡大になる懸念がある」(荒井正吾知事)として、月末まで休業要請を延長することを決めた。出口戦略検討会議を設置し、要請の緩和などについて検討するという。

 広島県は使用制限する施設をレベル3~1に分け、感染状況に変化がなければ、6月1日に全施設で制限が解除できるよう、段階的に緩和していく。

 まず5月11日には図書館や映画館、動物園などを再開。屋外の50人程度のイベントも開催制限を解除する。20日ごろには学習塾や公民館、文化会館、スーパー銭湯、住宅展示場、アウトドア用品店などの利用も再開する方針で、全面解除となるレベル1への移行をめざす。

 鳥取、徳島、富山などは県立図書館などの利用を順次再開する。和歌山の施設は県外からの利用自粛を呼びかける。鳥取は地域外の人が利用する可能性が高い砂丘ビジターセンターなどの観光施設は15日まで休館を延長する。