トビハゼなのに淡水で暮らし産卵まで ベトナムで初確認

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米山正寛
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 ベトナム南部のメコン川で、ふつうは海水と淡水が混じる沿岸域でしか繁殖できないトビハゼの一種が、河口から100キロ以上の上流まで広く分布し、産卵までしていることが長崎大などの調査で確認された。魚類の海から川への適応や、進化を考える上で興味深い存在になりそうだ。

 石松惇名誉教授らは、メコン川を河口から約200キロ上流のカンボジア国境付近まで調査。水の外でも暮らせるトビハゼの仲間が、河口を離れるといなくなるのに、ある一種(Periophthalmodon septemradiatus)だけは150キロほど上流まで分布していた。

写真・図版
メコン川の淡水域で生息しているトビハゼの仲間。雄は繁殖期に茶褐色からメタリックブルーの婚姻色に変わる=石松惇さん提供

 このトビハゼは淡水でも例外的に生きられるらしく、成魚だけでなく稚魚もいて、さらに産卵もしているのが初めて見つかった。他のトビハゼと同じように泥に巣穴を掘り、雌が産卵室の天井に数千個の卵を産み付けていたという。

 ただ、稚魚の耳石を元素分析…

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