実行役の少年「自分も被害者」 思いに向き合う少年院

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田中恭太
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 オレオレ詐欺などの特殊詐欺の「実行役」として検挙される少年・少女が増えている。こうした少年らに特化した特別な指導が、一部の少年院で始まっている。「自分も被害者」と思っている少年らが、「罪の意識」を感じるためにはどうすればいいのか――。実際の授業の様子などを取材すると、単なる座学だけではない工夫がみえてきた。

 昨年暮れ、新潟少年学院(新潟県長岡市)の教室。丸刈りの少年4人に、法務教官の澤田尚宏さん(43)が尋ねた。

 「これを読んで考えたことがあればお願いします」

 「これ」は、詐欺被害者が受けた精神的被害について書かれた文章だ。4人は、現金などを被害者から受け取る「受け子」や、うその電話をかける「かけ子」などを担ったとして検挙された。

 「被害はお金だけと思ってい…

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