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 最初に新型コロナウイルスの感染が広がった中国湖北省武漢市。多くの患者が病院に押し寄せる中、医師や看護師はどう危機的な状況と向き合ったのか。政府の派遣で応援に入った彼らへの取材から、思い切った判断と工夫が迫られる厳しい現場の姿が浮かんできた。

まずは人工呼吸器を動かす

 上海・復旦大学付属華山病院感染科の医師、陳澍さん(49)は武漢の華中科技大学同済病院の集中治療室(ICU)で約2カ月、重症患者の治療にあたった。

 支援に入ったのは2月10日。武漢市では感染の蔓延(まんえん)が最も深刻な時期で、連日2千人近くが感染確認されていた。入院患者は約3万人にのぼり、うち約6千人が重症者だった。

 人工呼吸器や体外式膜型人工肺(ECMO(エクモ))を必要とする患者が急増。陳さんの場合も、担当した30人の患者のうち27人が人工呼吸器を必要とした。

 ICUが足りないため一般病棟も重症患者の受け入れに使い、大型の酸素ボンベを大量に持ち込んで人工呼吸器をフル稼働させたという。本来なら病室の電気系統や配管などを改修して環境を整える必要があるが、「そんな時間はなかった。まずは人工呼吸器を動かせる空間を確保し、簡易式の酸素ボンベでなんとか動かした」と振り返る。

 幸い、人工呼吸器やECMOは中国全土から次々と運ばれてきたという。

混成チームで24時間態勢

 医療チームも急ごしらえだった。

 上海交通大学付属仁済病院の看護師、奚慧琴さん(41)は、工期2週間足らずの突貫工事で作られた病床約1600床の「雷神山病院」のICUに入った。奚さんはICU専門の看護師だったが、集まった123人の看護師のうち「4割近くが専門外だった」と話す。

 専門の看護師に内科や外科、皮膚科、高齢者専門の看護師らが加わる「混成チーム」を作り、4時間ごとに交代しながら24時間態勢で勤務。専門外の看護師らは、緊迫した状況のなかで高度な機材を扱うICUでの仕事に苦労したが、利点もあった。

 重篤化する患者は持病を持つ人…

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