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 英国で、新型コロナウイルスの感染抑止策として厳しい外出制限の導入を政府に進言した著名な大学教授が5日、外出制限のさなかに女性を自宅に招いたと報じられた。教授は「判断を誤った。後悔している」として、政府の専門家会議の委員を辞任した。

 英紙テレグラフによると、感染症数理モデルの専門家、インペリアル・カレッジ・ロンドンのニール・ファーガソン教授は、政府が同世帯の人以外とは会わないことなどを国民に要請する外出制限に踏み切った3月下旬以降、少なくとも2回、交際している既婚女性を自宅に招いていた。

 ファーガソン教授は3月半ば、感染が疑われる症状が出た人だけに自宅待機を求めるなどの緩い措置のままでは25万人以上が死亡し、医療態勢もパンクするという試算を発表。これがきっかけとなり、英政府は全ての人を対象にした外出制限や商店の閉鎖などを含む厳しい措置に踏み切った。政府の施策に強い影響力を持つことなどから、同紙は教授を「ロックダウン(都市封鎖)教授」と名付けている。

 ファーガソン教授は報道後の声明で、新型コロナに感染して回復し、自分には免疫があると信じていたと弁明した上で「ウイルスの流行を抑えるためには社会的距離をとることが必要であり続けるという明確な(政府の)メッセージを揺るがしたことを深く後悔している」としている。(ロンドン=下司佳代子)