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 トランプ米政権が新型コロナウイルスの発生源を中国・武漢のウイルス研究所だと主張していることについて、中国外務省の華春瑩報道局長は6日の記者会見で「証拠があると言うなら示してほしい。それを出せないのは、そもそも証拠がないからだ」と反論した。

 武漢の研究所の発生説については、トランプ大統領が「強力な報告書が出る」としたほか、ポンペオ国務長官も「多くの証拠がある」と述べている。これに対し、華氏は「発生源は科学的に研究されるべきであり、世界の著名な科学者がウイルスは自然界によるものだと説明している。研究所から漏れた証拠は何もない」と批判した。

 発生源の調査を世界保健機関(WHO)や独立機関に託すべきだとの指摘については「適当な時期に感染状況を振り返り、総括することは支持する」としつつ「米国の一部の人は中国を被告席に座らせて推定有罪とし、政治的に利用するため責任を追及している。中国はこのやり方には断固反対だ」と語った。

 一方、WHOの感染症専門家マリア・ファンケルクホーフェ氏は6日の記者会見で「さらなる国際調査団の派遣について中国側と話し合っている」と明らかにした。同氏は、WHOと中国の専門家による2月の調査報告書が、「動物由来」とされるウイルスの起源とヒトに感染させた経緯を精力的に調査するよう勧告したと指摘。ウイルスの起源を把握できなければ「再発を防止することが難しい」と述べた。(北京=冨名腰隆、ウィーン=吉武祐)