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 新型コロナウイルスの影響で、島根県内でも食品を扱うメーカーや販売業者が余剰在庫を抱えるケースが目立っている。賞味期限が限られた商品の購入を、ネットを通じて消費者に呼びかけ、各事業者を支えようとする取り組みが続いている。

 松江市西茶町の老舗日本茶店「加島茶舗」は4月初め、ほうじ茶5キロのパウダー加工を業者に発注した。大型連休前に市内で開業する観光施設でほうじ茶ラテにして出す予定だったが、緊急事態宣言と市内での感染者確認を受けて、施設の開業は延期に。茶葉より賞味期限が短いというパウダーを余剰在庫として抱えてしまった。

 次期店主の加島浩介さんは悩んだ末、店のフェイスブックで常連客らに購入を呼びかけた。通常価格より少し値引きしたこともあり、呼びかけから数日で余剰分はほぼ完売。加島さんは「想像以上にたくさんの人から応援していただき、元気が出ました。お店を続ける上でとても順風満帆とは言えない状況ですが、コロナ時代を生きていく自信になりました」と話した。

 島根県内の企業や商店の在庫販売を紹介する専用のホームページもできた。

 「緊急在庫処分SOSしまね」(https://www.time-limit-sos.com/別ウインドウで開きます)は、県内のIT関連企業の有志が札幌商工会議所などの取り組みを参考に、4月中旬から運用を始めた。5月初めまでの3週間足らずで、休校で給食向けの牛乳の出荷がなくなった乳製品メーカーや、イベント自粛で大型連休向けの水産加工品の販売先を失った商店などから申請があった20件以上の情報を掲載。既に完売した商品もある。

 掲載は無料で、商品の購入は各社のサイトなどから問い合わせが必要になる。フェイスブックのページもあり、引き続き掲載希望を受け付けている。(長田豊)