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 熊本県が新型コロナウイルス感染防止対策の徹底を条件に休業要請の緩和に踏み切ったことを受け、県内の店舗や公共施設では7日、営業を再開する動きがみられた。休業を続ける施設もあり、対応は分かれている。

 県立美術館本館(熊本市中央区二の丸)は7日から施設の一部を開館。新型コロナウイルス感染防止のため3月20日からの開幕を延期していた特別展「モダンアートニッポン! ウッドワン美術館名品選」の展示を始めた。

 感染防止対策として、展示室入り口付近など各所に消毒液を設置。館内のドア、手すり、エレベーター、トイレなどは清掃を徹底し、頻度も増やす。来館者にはマスク着用を求め、健康状態や連絡先をシートに記入してもらうという。

 一方、熊本市現代美術館(中央区上通町)は臨時休館を継続し、再開時期は未定という。県立図書館(中央区出水2丁目)も臨時休館を続けており、担当者は取材に「近日中には方向性を出したい」。同じく臨時休館中の熊本市立図書館(中央区大江6丁目)の担当者は「13日にある市の対策本部会議で方針が決まる」と話した。(伊藤秀樹)

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 大型連休中に休業していた鶴屋百貨店(熊本市中央区)は7日に営業を再開。午前10時の開店と同時に客が次々と訪れ、入り口に置かれたアルコールで手を消毒して店内へ入った。

 従業員には検温をし、換気を強化するなどして衛生管理に取り組んでいるという。日傘を買いに来たという西区の50代主婦は「エレベーターに8人くらいで乗っていて『密だな』と感じた。県内で毎日、(新型コロナの)感染が確認されるような日々にまた戻らないか心配」と話した。

 スポーツクラブ「E―LAND」(南区)も同日から営業を再開し、プールやジムが利用できるようになった。従業員はマスクを着用。消毒液を館内に設置し、サウナは人数制限を設ける。今後は更衣室も時間をずらして利用するよう促すという。代表取締役の大賀恵美さん(50)によると、4月の売り上げは昨年同時期より半減し、5月はさらに悪化する見込みだという。「これが続くと会社の存続が厳しくなる。3密にならないよう徹底したいと思います」と話した。

 上通商店街(中央区)近くの中華料理店。店を営む竹原真理子さん(46)はしばらくの間、テイクアウトのみの営業を続ける予定という。例年の3、4月は送別会や歓迎会が重なる繁忙期だが、今年の同時期の売り上げは前年比8割減。「一番痛い時にお店を閉めないといけなかった」。それでも、「大型連休でどう人が動いたかは、感染者数が出るまでわからない。営業を元に戻すかどうか、それを見て判断しようと思います」。(井岡諒)