拡大する写真・図版小麦粉と牛乳と卵を使い、朝食用に焼いたホットケーキ

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 新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛が続く中、巣ごもり消費の影響で、ホットケーキミックスやお好み焼き粉など「粉もの」の売り上げが伸びているという。だが、「使いかけの小麦粉を台所で保存することは危険」とアレルギーの専門医は注意する。どういうことなのか。

ダニにとっては「天国」

 「ぽたあん」「ぴちぴちぴち」「ぷつぷつ」「ふくふく」……。わかやまけんさんの絵本「しろくまちゃんのほっとけーき」で描かれているように、ホットケーキはできあがるまでの過程も楽しい。小麦粉とバター、卵が混ざったにおいがプーンとすると、幸せな気持ちになる。我が家も新型コロナの影響で学校が休みの娘のために、朝食にホットケーキを作る機会が増えた。だが、市販のホットケーキミックスは数百グラム入りのものが多く、一度に使い切れないことも。そういうときは、袋の口を締めて保存しているのだが……。

 「使いかけのホットケーキミックスやお好み焼き粉は、ダニにとっては栄養分がたっぷりの『天国』。保存の仕方が悪いと粉の中でダニが繁殖し、ダニアレルギーの人が食べると呼吸困難などアナフィラキシーショックを起こす可能性があります」。国立成育医療研究センターの大矢幸弘・アレルギーセンター長は、こう注意を呼びかける。

日本人の2人に1人 ダニアレルギーかも?

 ダニが繁殖しやすいのは、温度20~25度、湿度50~70%の環境だ。台所の戸棚や引き出しにはダニが存在していることが多く、輪ゴムやクリップなどで封をしても、隙間があれば入り込んでしまう。砂糖などが加わっているホットケーキミックスや、お好み焼き粉だけでなく、普通の小麦粉や片栗粉の中でも繁殖するという。

拡大する写真・図版クジラを使ったお好み焼き「くじら玉」

 小麦粉に入り込んだダニがアレルギーを引き起こす症状は、海外では「パンケーキ症候群」とも言われ、専門家の間では1990年代から知られる症状だ。アレルギーの原因となる物質(=ダニ)は「抗原」と呼ばれるが、この抗原が体内に入ると「IgE抗体」がつくられ、その後、抗原が再び体内に入ったときに抗体と結びつき、アレルギー症状が出る――というメカニズムだ。

 大矢さんによると、全国の母子10万組が参加する環境省の「エコチル調査」では、母親の半数がダニのIgE抗体が陽性だったという。また、国立成育医療研究センターで生まれた子どもを対象に行っている長期間の観察研究でも、9歳の子どもの約55%がIgE抗体陽性だった。つまり、日本人の2人に1人はダニアレルギーになる可能性がある。

 アレルギーの症状は、軽い人な…

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