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【連載】厳冬期の鉄鋼①

 鉄鋼国内最大手の日本(にっぽん)製鉄は2月7日、呉製鉄所(広島県呉市)の3年後の閉鎖を柱とする大規模な合理化策を発表した。前身の旧新日本製鉄が発足した1970年以降、日鉄が国内の製鉄所の全面閉鎖を打ち出すのは初めてだった。和歌山製鉄所(和歌山市など)の高炉1基を止めるなど全国各地の生産設備の休止も発表。橋などの建築物に使う厚板、自動車などに使われる薄板、ステンレスなど幅広い事業の生産設備の集約を打ち出した。グループ全体の粗鋼生産能力の1割、500万トンを削減する荒療治に、製鉄所の地元や協力企業に衝撃が広がった。

拡大する写真・図版呉製鉄所の閉鎖を柱とする合理化策を発表する日本製鉄の右田彰雄副社長(右)と宮本勝弘副社長=2020年2月7日、東京都中央区、上地兼太郎撮影

 「過去に例を見ない状況に直面している」「当社の生産能力は将来を見据えた時に大き過ぎる」。経営企画担当の右田彰雄副社長はこの日の記

者会見で、苦渋の決断の理由をそう説明した。

 会見では、主力拠点である鹿島製鉄所(茨城県鹿嶋市、4月から東日本製鉄所鹿島地区)や名古屋製鉄所(愛知県東海市)が継続的に赤字を計上していることまで明らかにされた。同業他社の社員が「こんなことまでしゃべっちゃった」と驚くほどの内容だった。

 予兆はあった。昨年11月、北…

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