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 特別定額給付金10万円のオンライン申請をめぐり、手続きに必要なマイナンバーカードの暗証番号を忘れた住民が、各自治体の窓口に殺到している。窓口でしかできない暗証番号の再設定のため、国のシステムにアクセスが集中し、つながりにくくなるトラブルも起きた。

 東京都世田谷区の総合支所の窓口では大型連休明けの7日、国のシステムがアクセス集中で遅延し、普段は十数分で終わる手続きが1、2時間ほどかかった。

 品川区役所では7日、窓口で最大8時間の待ち時間に。翌8日は午前9時に1日で対応できる100人分の受け付けを終えた。担当者は「システムにアクセスできるパソコンが4台しかなく、対応できる人数に限りがある」と語る。

 区内の五反田で飲食店を営む40代の女性は手続きに必要な暗証番号が分からなくなり、午後3時ごろに役所を訪れた。「昼のテイクアウト営業を終えてタクシーで来たが、受け付けはとっくに終わっていた。店舗の大家から『家賃が払えないなら来月退去を』と迫られているのに」と語った。

 別の区の担当者は「オンライン申請より、書類申請の方が窓口業務は円滑なはず」とこぼす。オンライン申請では、世帯主以外の情報を自治体が住民票と照らし合わせて誤りがないか確認する必要がある。一方で自治体が郵送する申請書は、世帯状況を役所が事前に確認するため、申請後のやりとりは少ないという。この区ではオンライン申請が数万件に及ぶ見通しで、「これからの作業を考えると正直地獄だ」と訴えた。

 練馬区でも7、8の両日、6カ所ある区民事務所の窓口が混雑し、最大4時間半待ちになった。区民事務所担当課によると、窓口に置いてある長いすは1人おきに座るようになっているが、フロアには常時100人以上が待った。「過密になっていて感染リスクが心配される。すぐに申請する必要がない人には郵送申請を案内している」という。

 現在も区のホームページから申請書をダウンロードして印刷し、窓口へ送ることができる。15日ごろには、各世帯へ申請書セットを郵送する予定で、こちらは返信の郵送料も不要だ。9日午前8時半から正午まで、区民事務所にマイナンバーカード電子証明手続きの専用窓口を設置する。

 国は、特別定額給付金コールセンター(0120・260020)で、給付金に関する問い合わせを受け付けている。