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 神奈川県藤沢市の新江ノ島水族館で、メスのバンドウイルカ「シリアス」が人工授精の末、赤ちゃんを出産した。父親は山口県下関市の水族館、海響館の「ダン」。両水族館にとって、人工授精によるイルカの誕生は初めて。新型コロナウイルス感染防止のため、いずれも臨時休館中だが、担当者らは明るい話題に喜んでいる。

 生まれたのはオスで、体長約130センチ、体重約30キロ。母乳を飲んで元気に成長しているという。二つの水族館は2017年から共同で、繁殖に向けて取り組んできた。シリアスに昨年4月、ダンの凍結精子による人工授精を施し、6月に超音波検査で胎児を確認。今年4月21日夜、無事出産した。

 海響館によると、ダンは和歌山県太地町沖で捕獲され、1999年に同館へやって来た。立川利幸副館長によると、「病気をほとんどしない健康なイルカ」。ただイルカのオスは子育てに参加しないという。「私たちにとって新しい命の誕生は大変喜ばしい」と立川さん。

 ダンは繁殖目的のため、神奈川県三浦市の京急油壺マリンパークで飼育中。赤ちゃんイルカを飼育する新江ノ島水族館の広報担当者は「営業が再開されたら見に来てほしい」。(貞松慎二郎