[PR]

 JR四国は8日、2020年3月期決算を発表した。営業損益は120億円の赤字で、連結決算の公表を始めた00年3月期以降で最大の赤字幅となった。旅客運輸収入は、新型コロナウイルスの影響による急激な落ち込みで224億円となり、1987年の国鉄の分割民営化による会社発足以来、最低だった。

 1月までは前年を上回る業績だったが、2月以降、新型コロナの影響が広がり、鉄道事業で11億円、ホテルやバスなどグループ全体では計20億円のマイナスの影響があったという。

 西日本豪雨があった前期の営業損益は114億円の赤字だったが、今期はさらに悪化した。経常損益は7億円の赤字で、2期連続の赤字となった。

 3月期末の手持ち資金は147億円(前期比24億円減)。6月末ごろには初めて底を突くおそれがあり、同社は、金融機関からの借り入れを検討している。

 次期の業績予想は、新型コロナの影響が見通せないとして初めて示さなかった。4月の運輸収入は前年比17億円減になっているという。半井真司社長は会見で「19年度より悪くなると想定せざるを得ない。悪くなる幅がどれぐらいかが想定できない」と述べた。

 同社は3月、国から経営改善を指導された。31年度までの自立経営に向けた長期計画を今年度中に作成するよう求められている。

 半井社長は、新型コロナ対策で国側が示した「新しい生活様式」に、混雑した公共交通機関の利用を控えることが含まれていることを指摘。「今後、鉄道がどう使われるのか、影響がどう出るかをもう少し見極める必要がある」と述べた。(大野正智)