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 新型コロナウイルスの検査拡大の遅れに不信感が高まるなか、PCR検査につながる相談の目安が8日、変更された。37・5度以上の発熱などの条件がなくなり、検査を希望する人は増えることが予測される。速やかに検査を受けられる体制づくりが急がれる。

保健所「国の目安、防波堤の役割果たしていた」

 発熱などの症状が出て感染を疑う人が出た場合、保健所などの帰国者・接触者相談センターが相談窓口となってきた。受診の目安は、検査するかどうかを判断する専用の帰国者・接触者外来を紹介するかどうかの判断にも使われてきた。

 北日本のある保健所には検査を希望する相談が、電話で続々と寄せられている。中には不安だから、と検査を求める人もいたという。担当者は国の目安が必要性の根拠になり、「一定の防波堤の役割を果たしていた」と明かす。

 東海地方の保健所長は「患者数がそれほど増えなかったので、問題なく運用できていた」と言う。一方で、感染者が急増した都市部について、「保健所の本来の役割は、感染拡大を防ぐこと。そのため、感染経路が追える人の調査や検査を優先し、目安を厳格に運用せざるをえなかった面があるのではないか」とみる。

 「当初は、重症化しそうな人を中心に検査につなげてきた」と東京都内の保健所の担当者は話す。対象を絞ってきた背景には、望む人が殺到して現場が混乱することを防ぐ意識があったとされる。

 保健所の新型コロナ関連業務は、患者が判明した後に届け出を受けて調査する結核などこれまでの感染症対応と違い、電話相談や検査の可否の判断の段階から関わる。医師との調整、PCR検査の検体採取など多岐にわたり、「大きな負担となっている」と全国保健所長会の内田勝彦会長はいう。

 保健所を介さずに、かかりつけ医が必要かどうかを判断し、検査を受けられる体制の整備も進みつつある。だが受診の目安の変更で、検査を希望する人は増えることが予想される。東京都内の保健所の担当者は「十分な受け入れ態勢を整えなければならない。病床や療養施設も必要で、国は全体のバランスを考えるべきだ」と訴える。

 感染症に詳しい水野泰孝・グローバルヘルスケアクリニック院長も、「対象が広がっても速やかに受診できる環境が整っていなければ患者の不安は高まる。地域の医療機関全体で充実させる必要がある」と話す。(松浦祐子、荻原千明、月舘彩子)

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