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 新型コロナウイルスの感染拡大で在宅する機会が増え、宅配を売りとする生協が各地で組合員数や売り上げを伸ばしている。緊急事態宣言が全国に拡大してからは県内など東北でも人気に拍車が掛かり、宅配サービスの新規加入を一時停止する組合も出た。

 「注文数が急激に増加しており、商品の準備作業が間に合わない」。県内に組合員が約17万6千人いる「みやぎ生活協同組合」は先月下旬、ホームページで宅配の新規加入受け付け停止を告知した。7日に受け付けを再開したが、欠品や抽選による販売も増えているという。

 全国組織の日本生活協同組合連合会によると、2月に前年比2・7%増だった傘下の組合員加入数は、新型コロナの感染拡大が広がった3月には同15・3%増となった。さらに事態が悪化した4月は「資料の請求数が例年の3~5倍。3月より増えそう」(広報部)。4月最終週の売上高は昨年比で、東京都や愛知県は約1・5倍、近畿地方は2倍を超える勢いという。

 「生活クラブふくしま生活協同組合」も、県内の組合員数が3月の減少から4月は30人の増加に転じた。「スーパーに買い物へ行くのを気にする方の加入がある」(同組合)。組合員の福島市の主婦は「体に優しい食材で、配達もしてくれる。原発事故後と同じく、ありがたいツール」と話す。

 また、宅配の好調にも押され、店舗の売り上げも伸びているという。外出自粛要請が続く4月29日、みやぎ生協の「コープふくしま桑折店」に訪れた同町に住む介護職員の大槻悦子さん(67)は袋いっぱいの食材を買い求めた。小学1年生と中学1年生の孫ら7人暮らしの大槻さんは「学校が休みなので、昼食用の食材を多めに買った」と話していた。(関根慎一)