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 ウイルスがいるかもしれないドアのレバーやエレベーターのボタンに、できれば触れたくない。そんなニーズに応えて、金属加工技術を持つ金沢市の「桂記章」が、「?」マークのような形をした商品を発売する。

 名付けて「マルチタッチツール」。ドアのレバーを回すときはカギ状の部分でひっかけ、ボタンを押すときには丸みを帯びた先端でつつく。長さ76ミリ、幅34ミリ、厚さ3ミリの純銅製で、手軽に持ち歩ける。

 本来は校章や社章などを扱う同社。特に月産約50万個というメダルなどが主力商品だった。だが、新型コロナウイルスの感染拡大で、春から夏のスポーツ大会が軒並み中止に。輝く舞台を失ったメダルの生産受注は9割減ったという。

 そこで、銅に関する研究を行う社団法人「日本銅センター」が銅の抗菌、抗ウイルス性をアピールしているのに着目。メダルに代わる新商品を開発した。桂記章の担当の島崎淳一さん(52)は「外出やイベントの自粛が解除になっても、ウイルスが身近にいることを前提とした社会が続く。触りたくない、というニーズは根強いはずだ」と語る。

 4月末から100個を試験販売すると、瞬く間に完売した。島崎さん自身も1カ月ほど使ってみた。「使い始めると慣れてくる。マスク並みに生活に根付くのでは」と期待する。

 同社のサイトで予約を受け付け、15日から発売する。税込み1980円。問い合わせは同社(076・268・1611)へ。(波多野陽)