拡大する写真・図版北園丈琉は小学生の頃から「東京五輪で金メダルを取る」と公言してきた

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体操 1年猶予はプラス

新型コロナウイルスの影響で延期になった東京オリンピック。突如できた1年の時間は、アスリートたちにどう影響するのか。担当記者が探ります。

 1年の時間は、成長途上のホープが多い体操男子にとって、大きなプラスになる。日本体操協会の水鳥寿思・男子強化本部長も「若い選手が出始めている。1年の猶予をもらったという感覚が大きい」と言う。

 中でも大きな期待がかかるのは18歳の橋本大輝(順大)と17歳の北園丈琉(大阪・清風高)の2人だ。

 橋本は昨秋の世界選手権(ドイツ)に高校3年で初出場。長い手足を生かしたダイナミックな演技で団体銅メダルに貢献し、種目別鉄棒で4位に入った。北園は2018年ユース五輪で5冠を達成したオールラウンダー。昨年の高校総体では個人総合で橋本に勝って優勝するなど、互いに競い合って成長している。

拡大する写真・図版昨年の世界選手権では、初出場ながらミスの少ない演技で日本を引っ張った橋本大輝

 2人とも「東京五輪で金メダル」を目標に掲げ、急ピッチで演技の難度を上げてきた。

 「Dスコア」と呼ばれる体操の演技難度は0・1点上げるのも容易ではない。難しい技を一つ入れるたびに演技全体のバランスが崩れ、出来栄えや完成度を示す「Eスコア」が下がってしまう恐れがあるからだ。

 橋本も北園も今夏の五輪に間に合わせるため、リスクを承知で一昨年から3点、4点と上積みを狙った。だが、北園は冬から腰や手首を痛め、橋本も完成していない技があった。

 2人がめざすDスコアは37点前後で、個人総合で世界の頂点を狙える水準だ。「伸びしろ十分な年齢なので、1年あれば、すべてにおいて強くなれる。当然、コロナが終息してくれないと、練習もできないのですが」と、北園を指導する清風高の梅本英貴監督は言う。

 昨秋の世界選手権で銅メダルの日本は、ロシア、中国に力の差を見せつけられた。五輪の団体連覇には、起爆剤となる若手の存在が必要不可欠と言っていい。2人のほかにも、清風高で北園の2学年先輩だった三輪哲平(順大)も潜在能力はピカイチ。さらには一昨年、昨年と全日本選手権を制した21歳の谷川翔(順大)も「まだまだ若く、伸びる選手」と水鳥本部長。

拡大する写真・図版大学2年生となり、心身ともに安定感が高まりつつある三輪哲平

 ここに萱和磨、谷川航(いずれもセントラルスポーツ)、神本雄也(コナミスポーツ)ら社会人、ベテランの内村航平(リンガーハット)らが加わる1年後の代表争いは、今年よりさらに激しくなりそうだ。(山口史朗

体操の現在地

 体操の団体メンバーは男女とも4人。今年4月の全日本選手権、5月のNHK杯、6月の全日本種目別選手権などの結果で選ぶ予定だったが、五輪延期を受け、3大会とも開催見送りになった。このほか個人枠が男女それぞれ最大2枠あり、国際大会の結果などで決まるはずだった。現時点で内定者はおらず、選考は来春以降の見込み。

記事後半では、競技を担当する記者が「現在地」から見た思いを語ります。

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