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 新型コロナウイルス対策で外出自粛が求められるなか、神奈川県秦野市が、市内で宅配サービスを行っている店を紹介するサイトを先月立ち上げた。当初は高齢の「買い物弱者」向けに準備していたが、子どもの休校で買い物に出にくい子育て世代など「巣ごもり」を余儀なくされている人たちにも対象を拡大した。「3密」を避けつつ、客足が減った商店街を元気付ける狙いもある。

 市が立ち上げたのは「はだの商人(あきんど)宅配サービス店紹介」のページ。「招(商)福連携」と銘打って「商店街と福祉の連携」「福を招く」の意味を込め、昨秋に始めた商店街紹介の特設サイト「ハダ恋にぎわい商店街」(https://rarea.events/summary/hadano-nigiwai別ウインドウで開きます)内に作った。秦野商工会議所や市内二つの商店会連合会とも連携している。

 5月8日現在、37店舗が登録。日用品、食品、生花、クリーニング、薬局、不動産、コンビニエンスストアなど、業種は様々だ。市の目標は200店舗で、登録店にはのぼり旗を立ててもらってPR。これまで商店街を利用しなかった客層の開拓にもつなげたいと期待している。

 ページの当初の制度設計は、新型コロナとは無関係だった。介護・福祉関係者とも連携して、高齢の買い物弱者と、商店街の食品、日用品などの宅配サービスなどを結びつけることに狙いがあったからだ。高齢者には買い物支援のほか、見守り機能の強化。商店街には高齢化による客離れの防止、商店と地域の関係強化などの効果を期待していた。

 だが感染拡大で、市内の商店街に訪れる人は激減し、「特に緊急事態宣言が出た後は、人通りがほとんどなくなった。一方でスーパーは混雑している状況」と市の担当者。苦しむ商店街を支援できないかと、誰もが使える制度に広げ、4月に運営を始めた。登録済みの店のなかには、高齢の買い物弱者向けに、自宅から店への送迎や、自店以外の店への買い出しサービスを行うところもある。

 市の担当者は「まちのお店しかできないサービスがある。店が消費者のニーズを広くつかむチャンスにもしたい」。商店街と福祉関係者の顔の見える関係も構築し、「地域福祉の課題にも、柔軟できめ細かな対応ができるようにしたい」と意気込んでいる。問い合わせは、秦野市産業振興課(0463・82・9646)へ。(豊平森)

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