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 熊本県民が作った布マスクを金融機関などが買い取り、無償で配布する取り組みが8日に始まった。初日に集まったマスクは目標の1万6千枚を大幅に超える5万枚以上。製作中の人がいることから、10日までの到着分は受け付けた。

 県内の九つの金融機関や経済団体が連携した「熊本地域金融・経済懇話会」が主催する「副業でみんながつながる熊本産マスクプロジェクト」。新型コロナウイルスの影響で減収した18歳以上の県民が作った布マスクを、1枚500円で買い取り、主催する各団体が事業者や個人に配布する。新型コロナの感染拡大で需要が増えているマスクの供給や、減収した人の支援につなげる狙いがある。

 4月30日の記者会見で、九州財務局の大津俊哉局長は「副業を、熊本県民や国民全体の最大の課題であるコロナ問題に活用する新たな取り組み」と話した。

 8日は、熊本市中央区にある送付先にマスクの入ったレターパックや段ボール箱が高く積まれ、会場に入りきらない箱がトラック5台分あった。検品などを担う協力団体、熊本キワニスクラブの坂井木綿子(ゆうこ)さん(53)は「コロナの影響の大きさを感じました」。この日、3人で検品をする予定だったが13人に増やして対応した。

 届いたマスクは多彩な柄の布地が使われており、手紙が同封されたものもあった。「いつも誰かの助けが必要な私に、人のためになるマスク作りはとても充実した時間でした」と、ある聴覚障害者はつづった。「作っているときとても楽しい気持ち」と写真を同封した人もいた。

 坂井さんは「一人ひとり、思いを込めて送っていると思う。仲介役として、利用者にその思いをつなげていきたい」と話す。プロジェクトの詳細は、熊本キワニスクラブのホームページへ。(渡辺七海)