世界中が新型コロナウイルス対策に追われるなか、国際オリンピック委員会(IOC)が「五輪延期に伴う追加経費は日本側が大部分を負担」との見解を示したとのニュースを見て、ちょっと待った、と思いました。ツイッターで「マジメな話、来年、オリンピック、やるつもりですか?誰のために?何のために?すみません、オチはありません」とつぶやくと、多くの反響がありました。
敗戦を乗り越えた姿を世界に示す点で、前回の1964年大会には東京五輪開催の意義がありました。いま、日本が世界に証明しなければならないことって何かありますか。日本に住みたい外国人は多いし、観光地には困るくらい大勢の外国人客が訪れているのに。
そもそも日本人は五輪を神聖化しすぎではないでしょうか。同じスポーツでも、野球ならチャンスで凡退したらヤジるのに、五輪では選手のよいしょばかりで、ちゃかすことすらできない。大会中、日本の報道は五輪一色で、「4年間苦労してきた選手」をみなで応援しないといけないような雰囲気になる。勝敗を決した要素に迫るスポーツ報道というより、一種のお祭りです。
【動画】コロナ対策などで簡素化されることが決まった東京五輪。その姿とは
■日本は「おいしい」存在…