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 子どもに時間管理をしてもらうことになると、それでもうまくいかないことがあります。

 その一因に、ご褒美のタイミングが挙げられます。

どうも、子どもによってご褒美のタイミングが異なるようなのです。

 みなさんはどのタイプですか?

拡大する写真・図版イラスト・中島美鈴

 いかがですか?どれが正解でもありません。一般的に美徳とされるのは②でしょうか。「がまんできてえらいわね。」「ちゃんとやるべきことを先に済ませるのね」と褒められます。でも、いろんな方(特にADHDの方)のカウンセリングをしていると、いろんなタイプがいらっしゃることに気づきました。

 もしかすると、自分にとって最適なご褒美のタイミングを探り、わかっておくことで、そのタイミングに沿って自分をコントロールできるのかもしれません。

 子どもに時間管理をさせるときにも、子どもと一緒になって探ってみませんか?

 「●ちゃんは、先にご褒美がきくのか、今日は試してみようか」

 「ありゃ、だらけちゃったね。んじゃ、やることやってから、ご褒美で試してみようか」

 「今日はサンドイッチ作戦をしてみよう。どれがきくかな?」

 こんなふうに声をかけると、子どもも自分で自分をコントロールする方法を自然に学べます。「我慢できないからダメな子」にはならず、「自分をコントロールするポイントを共に検証している」ことになるのです。

 「そんなことしたら、先にゲームしちゃって、宿題なんてずっとしないままでは」

 と心配される親御さんもいます。

 いいのです。子どもと共に「自分はどのパターンかの検証をする」という前置きでスタートした検証結果なら、失敗は失敗ではなく、貴重なデータです。

 「そうか。先にご褒美は向かないのね」

 と言ってあげてください。その上で、「次はどの方法を試す?」と投げかけます。あくまで子どもの人生なので、子どもに時間管理の主導権を握らせて、うまくいかなかった場合にも責任をとらせます。最終目標は子どもが自分の時間を自分で管理することですね。

 コロナで休校を余儀なくされた世代だからこそ、「自己管理能力」のできる世代になれるといいですね。

中島美鈴

中島美鈴(なかしま・みすず) 臨床心理士

1978年生まれ、福岡在住の臨床心理士。専門は認知行動療法。肥前精神医療センター、東京大学大学院総合文化研究科、福岡大学人文学部、福岡県職員相談室などを経て、現在は九州大学大学院人間環境学府にて成人ADHDの集団認知行動療法の研究に携わる。他に、福岡保護観察所、福岡少年院などで薬物依存や性犯罪者の集団認知行動療法のスーパーヴァイザーを務める。