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 福岡県医師会は11日、新型コロナウイルスの治療薬として期待される抗インフルエンザ薬「アビガン」について、県内の約50医療機関で軽症を含む患者への早期投与が可能になったと発表した。重症化の予防が期待できるという。

 医師会によると、藤田医科大(愛知)などが進める臨床研究に参加する形で、県内の複数の病院が各病院の倫理委員会の審査を経て、主に中等症や重症の患者にアビガンを投与し、効果を示す結果が出ていた。

 医師会はさらなる早期投与をめざし、医師会が設けた倫理委員会が一括して審査する「福岡県方式」を同大と厚生労働省に提案し、承諾を得たという。

 今後は医師会に登録した医療機関で、医師の判断と患者の同意があれば投与が可能になる。高齢や基礎疾患のため重症化の懸念がある患者には軽症でも投与できる。治療の結果は同大などに届け出て有効性などの確認に生かしてもらう。

 肝機能障害などの副作用対策として当面は入院患者に限定。11日までに県内47機関が参加を申請した。ホテル療養の軽症者への投与もめざし、県などと協議を進めるという。

 11日の記者会見で医師会の上野道雄・副会長は「インフルエンザに比べても新型コロナウイルスは重篤化しやすい。県全体で早期投与が可能になることは大きな意義がある」と話した。(竹野内崇宏)