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 新型コロナウイルスの感染終息が見通せない中、全日本吹奏楽コンクールや全日本小学生バンドフェスティバルなど三つの全国大会の中止が決まった。九州大会の中止も決まっており、練習を重ねてきた学校関係者には落胆の声が広がった。

 昨年度まで6年連続で全日本小学生バンドフェスに出場してきた宮崎市立大淀小吹奏楽部。顧問の長沼康孝・指導教諭(53)は「今年も全国の舞台で活躍できると思って頑張ってきたのに……」と残念がった。

 今年度は江原大介さん作曲「烈火の魂」をメインの曲に据えて練習をする予定だったが、全体練習は春休みに4回できただけ。華やかで激しい金管楽器のメロディーに木管楽器の優しいメロディーが重なる変化が激しい曲という。

 26人の部員たちには家に楽器を持ち帰らせて練習を続けさせている。長沼教諭は「(休校明けの)25日から練習を再開できると思う。全国という目標はなくなるが、『音楽は人を楽しませる』という基本に立ち返り、音や表現を磨こうと声をかけてあげたい。そして何とか発表の場をみつけたい」と話した。

 吹奏楽やアンサンブルの九州大会に出場実績がある延岡学園高校吹奏楽部。顧問の椛山達己講師(68)は「3年生は、やはりショックだろう。どうにかしてアフターフォローをしてあげたい」と最終学年の心中を思いやった。

 椛山講師は「ペストやスペインかぜの時も、紛争の時でも音楽家たちは困難を越えて演奏を続けてきた。生きている証しを求めて聴衆はやって来るからだ。コンクールがあるというつもりで自分たちの音楽活動を続けていく」と話した。(菊地洋行)