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 新型コロナウイルス感染症対策として4月25日から行っていた宮崎県の休業要請が解除され、11日から多くの店が営業を再開した。対象となっていた飲食店や遊興施設などでは「3密」を避けるなどの感染防止策を講じつつ、慎重に準備をする姿が見られた。

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 休業要請を受けていたカラオケ店も、一部で営業を再開した。県内に5店舗を構える「カラオケまねきねこ」は、①各部屋の広さに応じて入室可能な人数をしぼる②受け付け待ちをする客同士の間隔を1・5メートル空ける③全従業員がフェースシールドを装着する――といった厳しい対策を徹底する。

 運営するコシダカホールディングス(東京)の広報担当者は「再開はするが新型コロナが終息していない状況。油断することなく、慎重に運営していきたい」と話した。

 「スナックの数日本一」と言われる宮崎市の繁華街ニシタチでも店が次々と開いた。営業を再開したスナック「マイウェイ」の吉田和利さん(64)は「休業要請の解除はうれしいが、感染への警戒から客足はすぐには戻らないだろう」と不安も。店の入り口には消毒液を置き、県外客の入店を控えてもらう貼り紙も貼った。

 4月24日から休業し、その間も従業員には給料の半分程度を支給してきた。休業要請解除を報道で知ったなじみ客からは励ましの電話やメールが届いたという。吉田さんは「どうなるか本当に分からない。一日も早く元に戻ってほしい」と話した。

 県内のスナックやバー、キャバレーなどでつくる県社交飲食業生活衛生同業組合は営業再開に向けて、県が示した感染防止の独自の方針を加盟店に通知。その上で、カラオケは控える▽県外客や体調不良の人の来店を控えてもらう▽キャバレーなどでは客の横になるべく座らないようにする▽消毒の徹底、などの協力を呼びかけた。

 図師義孝理事長は「県の指針に対応できないものもあるが、感染防止の徹底に努めたい」と話した。

 パチンコ店も、ほとんどの店が一斉に営業を再開した。県遊技業協同組合が示した方針に基づき、県外客に入店自粛を求める看板を設置したり、夜の営業時間を30分短縮したりして感染症対策に取り組む。

 宮崎市街地の大型店では、駐車場入り口で県外ナンバー車を見つけると、係員が運転者に身分証の提示を求め、県外客なら入店自粛を求めた。ほとんどの客がマスク着用で打っていた。未着用の客には、休業中に従業員が手作りしたマスクを勧めたという。

 店長によると、客入りは3割程度。「休業直前と、あまり変わらない。待ちわびた客が一斉に押し寄せた感じではない」と話した。

 新型コロナが社会問題化する前は月に4~5日は通ったという近所の男性(52)は再開初日の様子を見に来て、すぐに店を出た。「まだ客が少ないので勝てる気がしない。負けた上に感染したらバカらしい」

 ファミリーレストランのジョイフル(本社・大分市)も、県内にある42店舗のうち、8店舗を「お客様と従業員の安全確保のため」として、4月13日から順次、自主休業としてきたが、再開を決めた。

 休業中の8店舗は12~13日にかけて、再開する予定。担当者は「11日からすぐ再開することはできない。働く人や食材の準備などが全て整ってから開店したい」と話している。(高橋健人、二宮俊彦、吉田耕一、神崎卓征)

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