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 コンビニバイトを始めてわずか1週間の大学2年生が、特殊詐欺被害を未然に防いだ。

 4月15日午後2時半過ぎ、山口市にあるファミリーマート山口大学前店。60代の女性が、入り口付近のレジ近くで携帯電話を操作していた。店内に置かれた情報端末の使い方が分からないようだった。

 マネジャーが女性に気付き、手助けすることになったのは同店でアルバイトをする山口大2年の古賀菜々美さん(19)。何度か話しかけるうち、女性は耳が不自由だと気づいた。紙を用意し、筆談でやりとりした。

 女性の携帯にはショートメッセージが送られていた。リンクを開くと、画面には「3億円が当たりました」。女性は、金を受け取るには1万円分のプリペイドカードの番号が必要だと言われたと説明した。

 古賀さんはすぐに違和感をもった。だが、不安にさせないようにあえて「詐欺」という言葉は使わなかった。「怪しいですね」「こわいですね」と書いて伝えた。すると、女性は焦るようなしぐさを見せた。「一緒に交番に行きましょう」。女性は何度もうなずいた。道を挟んだ向かいにある交番まで女性を送り届けた。

 山口署は4月30日、特殊詐欺を未然に防いだとして、古賀さんに感謝状を贈った。「特殊詐欺はテレビで見たことはあったけど、実際に目の当たりにしたのは初めて。これからも同じような方がいたら声をかけたい」(寺島笑花)