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コロナ法律相談 回答:田村康正弁護士

 新型コロナウイルスが、社会や経済をも急速にむしばみ始めています。朝日新聞に寄せられた事例などについて、各分野の専門家に聞きました。(聞き手・米田優人)

 Q 新型コロナウイルスの影響で勤め先の飲食店が休業。収入が減り、家賃を滞納したら、貸主から「3日以内に退去して」と言われてしまいました。

 A 民法によれば、住人は天変地異などの不可抗力があっても、約束の期限までに貸主に家賃を支払う義務があります。新型コロナの影響で収入が減っても、家賃の支払いが免除される仕組みはありません。

 もっとも、家賃を滞納しても直ちに退去する必要はありません。今回のケースのように貸主がいきなり3日以内の退去を求めるのはあまりに期間が短く、法的に認められないでしょう。

 ただ、督促から1~2カ月たっても家賃を納めなかった場合は、契約を解除されて退去しなければならない可能性があります。さらに3カ月程度滞納すれば、督促なしで契約解除される可能性が高いです。

 そのため滞納状態は早く解消した方が望ましいです。現在、国や自治体で助成金制度が用意されつつあり、自治体が原則3カ月間(最長9カ月間)、家賃の一部を肩代わりして貸主に支払う失業者向けの「住居確保給付金」もその一つです。4月20日から休業で収入が減った人も対象となります。自治体の窓口に問い合わせてみてください。

 なお貸主が住人から新型コロナの影響で収入が減ったとして家賃減額を求められても、契約上の家賃の減額を拒むのは法的には問題ないと考えられます。

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たむら・やすまさ 1998年弁護士登録。市民目線で消費者問題に取り組む。4月から大阪弁護士会の消費者保護委員会委員長。

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