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 夏の夜の安眠を妨害する、ぷーんという不快な音――。蚊が暗闇でも障害物を避けて飛べるのは、自らの羽ばたきで起きる気流の乱れが、壁や床などで反射するのを感じ取っているかららしい。

 そんな研究論文が米科学誌サイエンスに掲載された。コウモリが超音波をレーダーのように反射させているのと違い、反射した気流の乱れを触角で感じているという。

 千葉大の中田敏是(としゆき)助教(機械工学)らは、蚊の羽ばたきによる気流が障害物でどう乱され、反射するのかを計算。蚊は、体長の10倍の3~4センチ先の気流の乱れを感じ取れるとわかった。触角を耳の鼓膜のように使っているらしい。

 この機能をドローンに付け、プロペラが出した気流の乱れを検知できるようにしたところ、超音波やレーダーを使わなくても、壁や床を検知できることも実証できた。障害物を避けて飛ぶ手法に使えそうだという。

 中田さんは「この習性を逆手にとれば、人に蚊を寄せ付けない方法もみつかるかもしれない」と話した。

 論文は以下のサイト(https://science.sciencemag.org/cgi/doi/10.1126/science.aaz9634別ウインドウで開きます)で読むことができる。(石倉徹也