生まれつきの心臓病、3D模型で手術予行演習 治験開始
杉浦奈実
心臓に生まれつき異常がある子どもの心臓の形を再現した模型を、手術のシミュレーションに使うための治験を、国立循環器病研究センター(国循、大阪府吹田市)などが始めた。高度な医療機器として、保険で使えるようにすることをめざす。
国循によると、心室を隔てる壁に穴があったり、左右の血管が入れ替わったりといった、心臓に生まれつき病気がある子どもは100人に1人程度。1~2歳で手術することが多い。国内では年9600件の先天性の心臓病の手術がある。
ただ、子どもの心臓は小粒のミカンほどと小さく、形も複雑だ。病気の種類も多く、仮に同じ病気であっても個人差が大きいため、医師も画像だけで立体的なイメージを把握するのは難しい。あらかじめ模型をつかって医師が予行演習することで、手術の成功や、手術時間の短縮によって子どもの負担を減らすことにつなげたいという。
治験には、国循や東大病院な…