【朝日新聞ポッドキャスト】新型コロナとの戦い・世界の現場から@アメリカ
新型コロナウイルスの感染者数が国別で最も多いアメリカ。中でもニューヨーク州は感染の広がりが突出していますが、州知事のコロナ対応への支持は9割近いと言います。何が起きているのか、ニューヨーク支局の藤原学思記者に聞きました。
朝日新聞デジタルは、取材現場の臨場感や記者の視点を肉声と音でお届けする、新たな取り組みを始めます。初回シリーズは「新型コロナとの戦い 世界の現場から」。各地で取材する朝日新聞記者が、現場の「いま」や人々の暮らしぶりなどを語ります。
Q ニューヨークでの生活は、どんな状況ですか?
A 3月下旬から、ずっと家にいます。外出の機会は、たまに家の周りを歩いて、近くのスーパーや日本食材店に行くくらいです。
あいさつも変わりました。「Hello, how are you?」(元気?)だったのが「Hello, stay safe!」とか「Be safe!」(安全にね!)になりました。
とにかく、ウイルスをうつしてはいけない、もらってはいけないという意識が徹底しています。人と距離を空けなければ、最大1千ドル、10万円超の罰金です。エレベーターに乗るときも、後から来たのに「先にどうぞ」と譲られることも。人との距離を保つ「ソーシャル・ディスタンシング」が浸透しています。
あちこちにゴム手袋
Q 日本でも意識は高まっていますが、さらに進んでいるようですね。
A エレベーターのボタンをひじで押したり、服越しに押したりする姿もよく見かけます。こちらではウイルスが金属の表面で長く生き残るという知識が広く普及しています。
ニューヨーク市内は、ほぼ全域が地下鉄で結ばれています。私も通勤で使っていますが、3月に入ってから徐々に客が減っていきました。平時の1割ほどだそうです。車両が金属製なので避けるという人が多いようです。
ほとんどすべての人がマスクやバンダナで口元を覆い、サングラスやシュノーケリングで使うような大型のゴーグルをする人もいます。目からの感染を予防するためです。マスクもかつては、「病人の証し」のようなものだったんですが。
外出時にはゴム手袋をするという人が多いようです。道という道にゴム手袋が捨てられて落ちています。このあいだも家の周りを歩いただけで、四つも見つけました。
おそらくは、家の中に持って…
【無料会員限定】スタンダードコース(月額1,980円)が3カ月間月額100円!詳しくはこちら