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 米国で、新型コロナウイルスの死者数が8万人を超えた。ベトナム戦争で亡くなった米軍の兵士よりも多い人数だが、トランプ米大統領は「他の国よりも対応が進んでいる」と自画自賛を続けている。11日には、追及する記者の質問にいら立ち、会見を打ち切る場面もあった。

 ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、米国内の死者は11日に8万人を超えた。10年以上にわたった戦闘で、約6万人の米兵が亡くなったベトナム戦争の死者を大きく超え、世界的にも突出している。

 一方、トランプ氏は11日、新型コロナの検査について会見を開き、「我々の検査システムは世界中のどの国と比べても最も進んでいる」と主張。さらに、「我々はこの状況に直面し、勝った」と述べた。

 これに対し、アジア系の記者は「検査態勢が他の国より優れていると繰り返すが、それに何の意味があるのか? 米国人が毎日、亡くなっているのに、なぜあなたにとっては世界の競争なのか」と質問。そうすると、トランプ氏は「世界中で人は死んでいる。私ではなく、その質問は中国に聞け」と語気を強め、間もなく会見を打ち切った。

 ホワイトハウス内では感染者が続出しており、トランプ氏の危機管理能力も問われている。米メディアによると、大統領の執務室近くで働くスタッフはこの日からマスクの着用が義務づけられており、11日の会見の出席者もほとんどがマスクを着けていた。これまで着用を義務づけなかった理由を問われたトランプ氏は「私は全員からかなり距離をとっている」と釈明。また、自身は引き続きマスクを着けておらず、矛盾した対応となった。(ワシントン=園田耕司)