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 新型コロナウイルスの影響で休校が続くなか、ネットを通じた遠隔授業が広がっている。龍谷高校・中学(佐賀市)もその一つで、11日から3日間、全生徒約850人が取り組んでいる。技術的な問題も多いが、あの手この手で乗り越えようとしている。

 12日朝、教室に5人の体育の先生が集まり、タブレット端末と向き合っていた。授業が始まると、生徒がチャット(文字での会話)機能で順にあいさつ。先生がカメラの前で腕立てや腹筋などを実演。生徒がまねる姿を、先生は画面で確認していた。龍谷では、体育や美術といった実技系の授業もやっている。もちろん英語や数学などにも取り組む。数学の授業を受けた高校1年の鬼木健太さん(15)も「授業を受けられる楽しさがある」と喜んでいた。

 今年度から中学1・2年、高校1年全員にタブレットを貸し出し、授業で使おうとしていた矢先の休校だった。急きょ、他学年にも機器の貸与や個人のスマートフォンを使ってもらうなどし、遠隔授業に踏み切った。

 遠隔授業にはハードルも多い。佐賀県も「プロジェクトE」として検証しているが、画面の動作が固まるなど問題もあり、多くの県立学校では本格運用には至っていない。

 龍谷でも、トラブルは起きる。動作のもたつきは、複数のアプリを使うことや、機器の不具合に対応する補助教員を置くことで対応している。遠隔授業を進める高校の中島一明主幹教諭(51)は「問題が起きる前提で、カバー策を考えている」と話す。

 ただ、体育教員の一人は「一時的な手段で、今学期全てといわれると厳しい」と話す。トラブルを想定して時間割に余裕を持たせており、授業の進行は通常より遅い。またカメラを通じた生徒の姿しか見えず、評価方法も制限される。中島教諭は「あくまでも授業機会の保障で、生徒の学びを少しでも止めないことが大切」と訴える。(松岡大将)