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 コロナ禍でも元気に過ごしてほしいと、製茶業界が地域や子どもに緑茶を贈る取り組みを進めている。「コロナに効く」とはうたえないが、自治体や生産者は販売促進につなげようと工夫をこらしている。

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 静岡県牧之原市の高柳製茶は4月、市内の小学生に「雫(しずく)茶」のペットボトルを寄贈した。2~6年生の1912人には140円の通常版、1年生342人には500円以上で販売されているプレミアムを贈った。「たくさんお茶を飲んで健康になろう」と新型コロナウイルス感染拡大防止の願いも込めたという。

 同市の杉本基久雄市長は2月末、県庁に川勝平太知事を訪ね、新型コロナウイルスに対応して、緑茶の効果を打ち出すよう求めた。川勝知事はこれに応え、3月の定例会見で「緑茶には免疫力を向上させる機能があり、インフルエンザ等の予防に効果的と発信し、消費拡大につなげることで静岡茶の振興を図る」と述べた。

 その後、緑茶の贈答が活発化した。磐田市の「いわた茶振興協議会」(稲垣明久会長)はサッカーJ2ジュビロ磐田に地元産一番茶葉100%の「いわた茶缶」約500本を贈った。県茶生産青年会は、南伊豆町と自治体間連携で特別養護老人ホームを整備した東京都杉並区に、県産茶約140キロを贈った。

 新茶の季節を迎え、コロナ対応を含ませつつ商機をつかもうと、藤枝市は「今こそお茶を。」、島田市は「今こそ飲もう緑茶」というポスターやのぼりを作ってPRする。

 ただジレンマも抱える。

 JAおおいがわは、北海道のJA道央(恵庭市)に管内の農家から集めた緑茶約70キロを贈り、東京都内の提携8団体にも456キロを贈った。

 当初、報道発表資料に「新型コロナ感染広がる北海道にお茶寄贈」と書いたが、即日、コロナウイルスに関する部分を削除した。「コロナウイルスに効果があると医学的に立証されていない」というのが理由だ。今は「在宅ライフが続く中、免疫力向上とストレス解消に役立ててほしい」としている。(阿久沢悦子、須田世紀)