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 新型コロナウイルス感染の終息が見えない中、都吹奏楽連盟(折原弘一理事長)は12日、第60回都吹奏楽コンクール(9月5、6日、府中の森芸術劇場)と、第33回全日本マーチングコンテスト、第39回全日本小学生バンドフェスティバルの都大会(ともに8月29日、エスフォルタアリーナ八王子)を中止すると発表した。

 いずれも、それぞれの全国大会や東日本学校吹奏楽大会の代表を選ぶ場でもある。全国大会の中止は決まったが、地域レベルの大会は各連盟が判断することになっていた。10日には全国大会の中止が発表されたばかりで、大会を目指してきた生徒や関係者らに落胆が広がった。

 都連によると、無観客での実施など開催の可能性をぎりぎりまで探ったが、感染リスクがぬぐえないことなどから、延期も含めて断念した。折原理事長は「何とか実施したかったが、苦渋の決断です」と話した。

 都の大会につながる予選のうち、すでに小学校2大会と、中学、高校、大学の大会は中止を決めており、職場・一般の大会も中止の方向という。

 全日本マーチングコンテストに3年連続出場中の板橋区立赤塚第三中吹奏楽部の顧問、斉藤厚子教諭は「生徒たちにも会えず、中止をどう伝えたものか……。みんなが安心して音楽を楽しめる環境を一日も早く整えたい」と話す。

 昨年、惜しくも代表を逃した岩倉高校吹奏楽部。全国大会の中止決定後も課題曲の楽譜を読み込んでいたという藤巻きおり部長(3年)は「都大会だけでもと願っていたのでショック」としつつ、「再開できたらできることを精いっぱい楽しみたい」と前を向いた。

 都の大学部門には、全国最多の31団体が加盟する。大学に入ることができず、学生らは在宅練習などを続けてきた。全国大会に9年連続出場中の東海大学吹奏楽研究会の丸山雄樹主将(4年)は「覚悟はしていたが残念。後輩たちが前向きになれるような取り組みを考えたい」と話した。(魚住ゆかり、石川瀬里)