【詳報】本来は法務省、基準ない… 武田大臣苦しい説明

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 ツイッターで抗議の投稿が相次いだ検察庁法改正案が13日、衆院内閣委員会で審議されました。野党の追及に対し、政府・与党はどう説明するのか。時系列のタイムラインでテキスト詳報し、記者が解説します。

検察庁法改正案、三つの「疑念」

 検察庁法改正案をめぐり、野党が追及するポイントは大きく三つある。

 ①政権に近いとされる黒川弘務・東京高検検事長(63)の「定年延長」を認めたのは、検事総長にするためではないか。

 ②検事長など要職の定年延長を政府の判断で認める「特例」を改正案で設けたのは、黒川氏の定年延長を後付けで正当化するためではないか。

 ③法改正されれば、逮捕など「捜査」の権限のある検察の幹部に、首相ら政権にとって都合の良い人物が長く据え置かれるのではないか。

 政府側のこれまでの説明はどうか。

 ①の黒川氏の定年延長については迷走した。政府は当初、法的根拠は国家公務員法の延長規定だと説明したが、立憲民主党山尾志桜里氏(その後離党)から「国家公務員法の定年延長は検察官に適用しない」とする過去の政府答弁を突きつけられた。すると安倍晋三首相自らが法解釈の変更を国会で表明した。

 ②の法改正案の特例や、③の捜査への影響についても、政府のこれまでの説明に対し、首相は「内閣が恣意(しい)的に人事をするという懸念は当たらない」などと答弁しているが、野党は納得していない。

森雅子法相、なぜ出席しない

 検察庁法改正案を所管するのは森雅子法相だが、委員会に出席しない。なぜか。

 検察庁法改正案について、政府は国家公務員の定年を65歳に引き上げる国家公務員法改正案と一本化して提出した。与党も審議する委員会を国家公務員法を所管する内閣委員会としたため、同法改正案を担当する武田良太・国家公務員制度担当相がまとめて答弁することになった。

 国会運営では、複数の委員会を合同で開く「連合審査」もできる。野党は森法相を出席させるため、法務委と内閣委の連合審査を求めたが、与党は応じなかった。内閣委への森氏の出席を求めたが、これも与党が拒否して実現しなかった。

 森法相は検察庁法改正案の説明が迷走した経緯がある。所管する閣僚なのに、所管外の閣僚が答弁するという与党の対応に野党は「森隠し」と批判を強めている。

#検察庁法改正案に抗議します

 検察庁法改正案に注目を集めたのが、ツイッターで広がった「#検察庁法改正案に抗議します」という投稿だった。

 俳優の井浦新さんは「もうこ…

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