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 厚生労働省は13日午前の中央社会保険医療協議会(中医協)で、乳幼児らに起こる難病の脊髄(せきずい)性筋萎縮症(SMA)の治療薬「ゾルゲンスマ」を公的医療保険の適用対象とし、1回の投与価格を約1億6700万円にすることを提案し、了承された。国内で最高額の薬となるが、高額な医療費の自己負担には上限があるため、患者が払う医療費は抑えられる。

 ゾルゲンスマは、運動神経がうまく機能しないために筋力の低下などを招くSMAで、2歳未満の患者に1回だけ投与する。生後6カ月までに発症する最も重症のタイプでは、人工呼吸器による補助がなければ多くの子が2歳までに命を落とすとされる。

 保険適用を申請したスイス製薬大手のノバルティスによると、日本国内で投与対象になる患者数は今年度25人程度を見込むという。

 医療費は「高額療養費制度」で年齢や所得に応じた自己負担の上限があることに加え、子どもの場合は自己負担を全額助成する仕組みのある自治体も多く、患者負担は限定的とみられる。

 これまで国内最高額の薬は、昨年から保険対象となった白血病治療薬「キムリア」で3349万円だった。創薬技術の進歩で、高額な薬の開発が続いている。(久永隆一)