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 山梨県甲州市と山梨市の消防を担う東山梨消防本部の総務課長が、マイナンバーカードを取得しなければ人事評価に悪影響を及ぼすという内容のメールを職員に送っていたことが12日、朝日新聞の取材でわかった。カードの取得は法律上の義務ではなく、同本部を管理する東山梨行政事務組合は、取得を強要する不適切な行為だったとして処分を検討している。

 メールは4月下旬に送信された。カードを取得していない複数の職員に対し、「国の主導により公務員及び被扶養者の取得に期限を設定されております」「あなたは、国の要請によっても、取得しない公務員と見なされてもしょうがありません」などと取得を促す内容が記されていた。

 また、6月までに申請済みの返信メールが来ない職員に対し、7月に最終面談を行い、12月の勤勉手当の勤務成績が良好でない職員に該当する恐れがあると言及。定期昇給が上がらない可能性が出てくるとも書いていた。

 メールを受け取った職員は「カードの取得は推奨であって義務や強制ではない。勤務評定と結びつけ、脅迫的な内容なので驚いた。パワハラ行為だと思う」と話す。

 これに対し、同本部は「本人も『言い過ぎた面があった』と反省している」と説明。処分に向けて事実関係を調べているという。

 マイナンバーカードの取得は国が推進している。昨秋、各省庁が全職員に対し、取得の有無などを家族(被扶養者)を含めて尋ねる調査をしていたことが朝日新聞の報道で明らかになった。国はその際、強制ではなく、人事査定に影響はないと説明している。(永沼仁)