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 感染症指定医療機関として新型コロナウイルス感染者の治療に当たっている福岡赤十字病院(福岡市南区)が、朝日新聞の取材に応じた。見えてきたのは、いつ急変するか分からないという、この病気の難しい特性。政府は14日にも緊急事態宣言を多くの地域で解除する見込みだが、現場の医師は「対応の長期化は避けられない」と訴える。

 福岡赤十字病院は、入院ベッド511床、36の診療科をもつ基幹的病院。市内3カ所の指定医療機関の一つとして、主に酸素吸入などが必要になった中等症の患者を担当する。人工呼吸器を使う重症の状態に悪化しないことを目指して治療にあたってきた。

 もともと備えていた感染症専用の病床は2床。しかし福岡で感染者が発生する2月20日の以前から、クルーズ船ダイヤモンド・プリンセスでの感染拡大を踏まえ、「唾液(だえき)のしぶきによる『飛沫(ひまつ)感染』よりも、離れた場所で感染する可能性がある」と判断。同じ空間にいるだけで感染することを想定した対策を迫られた。

 一般向けの病床を段階的にコロナ感染者用に転換し、建物を区画ごとに隔離するための扉を廊下などに増設。県内でも感染者が増えてきた3月末には8床、500人を超えて県内の医療体制が切迫してきた4月下旬には13床まで病床を増やした。それでも3月下旬から実際に患者の受け入れが始まると、感染の疑い例や濃厚接触者も含めて一時、病床がいっぱいになった。

 治療にあたる医師3人や看護師39人は、病室周辺に立ち入るたびに高性能マスクやゴーグル、ガウンを装着。本来なら使い捨てだが、国内で感染が拡大した3月以降は供給不足が続き、マスクやゴーグルは繰り返し使っている。一般診療用のマスクも不足し、やむなく調理場用まで調達した。

 見えてきた特性もある。その一…

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