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 医療・介護施設で新型コロナウイルスの感染防止に欠かせない「フェースシールド」を、渋谷教育学園幕張高(千葉市美浜区)の女子生徒が自ら製作し、寄贈している。入手が困難となっている中、両施設で働く人を支援しようという試み。「使いやすい」と好評だ。

 活動をしているのは、1年生の立崎乃衣(のい)さん(16)=さいたま市。樹脂を設計図に沿って成形する3Dプリンターを使い、部品づくりから組み立て、発送まで自宅で1人で行っている。

 立崎さんは小学校入学前から電子工作が好きで、小3でロボットづくりを始めた。中1の時には、客席まで料理を運ぶ約150センチの高さの大型ロボットを自作。3Dプリンターもロボットの部品づくりのために、中1の誕生日に両親からプレゼントしてもらったものだ。

 フェースシールドをつくるきっかけは、県内の中高生で結成するロボット競技チーム「SAKURA Tempesta(サクラ・テンペスタ)」の先輩。海外で医療従事者の支援のため、同様の活動が広がっているという話を聞いた。

 3月上旬に試してみたところ、思ったよりもしっかりしたものができたため、知り合いのクリニックに寄贈。最初は成形時の設定に苦労した。1日あたり10個程度しかできなかったが、現在は最大24個を仕上げている。

 寄贈先との連絡に要する時間を含めると、1日あたり約5時間を製作に費やす。「休校中の学校の課題も多くて大変だけど、いまはできる限りこちらに力を入れたい」

 ながせ耳鼻咽喉(いんこう)科(野田市)は5個の寄贈を受け、3人の医師と看護師が使っている。永瀬大医師(48)は「使っているものは壊れやすくて困っていた。立崎さんのものはフレームがしっかりしていて安心して使える」と感謝する。口コミやネットで評判となり、これまでに医療・介護施設に寄贈したのは約540個に上る。

 立崎さんは「ロボット作りも社会に貢献したいという思いからなので、自分の技術が役に立ってうれしい。ほかに不足している物資の支援もしたい」。将来はロボット工学の分野で、設計から製作まで一貫してできる技術者になりたいと考えている。

 問い合わせはホームページ(https://sites.google.com/view/face-shield-japan別ウインドウで開きます)へ。(重政紀元)