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 香川県内の高校野球部が、テレビ会議システムやSNSを活用しながら練習に励んでいる。新型コロナウイルス対策で休校が長引き、部員を集めた部活動の自粛も続くなか、今できることに取り組もうと工夫している。

 4月下旬の平日。昨年の秋季四国地区高校野球県大会で準優勝だった大手前高松では、吉森智一監督(33)が休校中の体育館でパソコンを開いた。テレビ会議システム「Zoom(ズーム)」を使い、画面に映る10人ほどの部員と会話を始めた。部員たちはそれぞれの自宅の庭や駐車場にいた。

 「今から後ろ足だけで立って素振り」。吉森監督が声をあげると、画面の向こうで部員らが一斉にバットを振る。「もっとひじの動きを意識して」と部員の名をあげて語りかけ、身ぶり手ぶりを交えて約30分間指導した。

 オンライン練習では、画面の前で部員らが一斉に素振りや筋トレをし、各自のフォームなどを監督やコーチが点検する。修正すべきところがあれば、その場で指導している。

 新型コロナ対策で休校が始まった3月から週3~4回、テレビ会議システムを用いた練習に取り組む。吉森監督は「普段とほとんど同じ効率で練習できている」と気に入っている。

 山下草輔主将(3年)は「画面越しですが、みんなと一緒に練習すると、ほっとします。部員同士の団結力も上がると思います」と話した。

 昨夏の第101回全国高校野球選手権大会に出場した高松商も休校期間中、テレビ会議システムを活用したミーティングを学年ごとに開いた。

 部員はそれぞれの自宅などで体力や技術の向上に励んでいる。LINEや電話で連絡をとりながら練習内容を模索しているという。

 長尾和真主将(3年)は「この期間にサボらなければ差をつけられる」と話す。我慢の時期だからこそ頑張ろうと、仲間にメッセージを送った。「いち早く集まって練習したいです。休校を通じて、仲間と野球ができるありがたさを実感しています」

 練習の内容は部員にゆだねられている。長尾健司監督(50)は「自らを律するよう生徒を指導してきたつもり。彼らを信頼している」と話す。

 県高校野球連盟は5月末までの部活動の自粛を各加盟校に求めている。再開は早くて6月になる。(平岡春人)