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 昨年8月から今年3月にかけて続いた森林火災で、オーストラリアは深刻な被害を受けました。大自然に暮らす野生動物も火災に巻き込まれ、けがをして病院に運ばれたり、火災を生き延びてもえさ場がなく飢えに苦しんだりと、受難が続いています。

 火災が収束したころに始まったのが、新型コロナウイルスの感染拡大でした。被災地の野生動物の支援に、どのような影響が出ているのでしょうか。

 森林火災では消防士9人を含む33人が死亡し、約3千棟の住宅が焼けました。延焼面積は日本の約半分にあたる17万平方キロメートル以上に及びます。

 オーストラリアはコアラやカンガルーなど、多くの固有種を有する野生動物の宝庫です。シドニー大学の専門家は10億匹を超える野生動物が火災で死亡したと推定。オーストラリアの環境省は、火災が特にひどかった地域では絶滅の恐れがある動植物は、327種に及ぶとの調査結果を発表しています。

 北東部のクイーンズランド州を拠点に、地元野生動物保護施設の支援活動などにあたる環境保護団体「オーストラリア日本野生動物保護教育財団(AJWCEF)」の理事長で獣医師の水野哲男さんは、「野生動物を受け入れる病院やリハビリ施設など、復興の担い手がピンチに陥っている」と話します。

 クイーンズランド州にはカランビン野生動物保護園という施設があり、その中に野生動物専門病院があります。火災によって多くの動物が、やけどなどで運び込まれました。けがから回復しても、すみかやえさ場が焼き尽くされており、動物たちをすぐに元いた場所へ返すことはできません。そのため病院や、病院と提携するボランティアが、今も多くの動物の世話をしています。

 オーストラリアでは野生動物の…

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