第3回流せない、におう…震災時のあの置き場、考えてますか?
刀祢館正明
4年前の熊本地震。危機管理教育研究所の国崎信江さんは、発生5日後から被災地に入った。
避難所でも、家々でも、被災生活が長びくにつれ直面したのが、厳しい臭いだった。人間が飲んで食べれば必ず出る、あの排泄(はいせつ)物の臭い。
断水し、トイレで流せない。人々はごみ袋に入れ、さらにプラスチックのバケツに入れた。でも、臭いを抑え込めない。
「大都市圏のマンションが被災したら、もっと深刻です。今のうちに管理組合は必ず対策を考えておいて下さい」
どういうことか。
簡易トイレを備蓄する家は増…